PROPERTY
グレース原宿
副都心線「北参道駅」徒歩4分 / 渋谷区
築30年を超えた共同住宅を、進化している地域特性を生かして
リノベーションしたデザイナーズSOHO
CONCEPT
CONCEPT 01
街に求められるリノベーション
30年以上運用してきた共同住宅、現実的には事務所としての利用が多かった建物です。周辺は閑静な住宅地とアパレルやデザイン系の事務所が点在する立地で、北参道駅開業後、人の流れも変わって来ました。そこで私たちはこれからのこの街に求められる建物として、具体的にはデザイナーズSOHOとしての需要に標準をあわせたリノベーションで再生することを計画し進めて来ています。
CONCEPT 02
もとある素材を生かす
共用部リノベーション
長くご利用いただいた建物の素材を生かしつつ、最新の感性を融合させた共用部リノベーション。マンションタイプで狭いエントランスを大胆に解体して、陽の光が入るオフィスアプローチとして再生しました。受水槽に占拠されていた中庭も給水方式を変更することにより潤いのある空間に生まれ変わりました。
CONCEPT 03
感性に訴える室内リノベーション
室内は原則スケルトンリノベーション。各部屋によってデザインが変化するのも、階や採光による条件を考慮した結果ですが、独自のデザインと素材で、アパレル、クリエーターを始めとした皆様の感性とビジネスシーンに訴求できるように企画をしています。
ARCHITECT
間を紡ぐ、
差し色のデザイン
2枚連続した既存扉を、自動ドアへと改修する事で入退館の煩雑さを解消し、エントランス空間に新たに設けられた開口によって明るく見通しのきく動線へと更新しました。既存タイルを活かした塗装の塗分けなど、住戸内改修に通じる手法を取りながら、住戸内と共用部が連続する一つの空間として演出しています。1階中庭の受水槽を撤去した基礎は、植物のための基礎として再利用し、少し持ち上げた状態でディスプレイすることで、目線に変化を与えることを意図しました。また、プランター自体も既存を改修したものであり、廊下が暗がりになるのを避けるため、角度は8度振って配置しています。玄関扉は既存の扉にひと回り小さな木製のドアが取り付けられたような立体的なデザインとしました。既存建物の質の良い部分を活かしつつ、差し色的にデザインを重ねていくことで、日常に新たな彩りが生まれればと考えています。
面的なデザインに
よる領域と奥行き
各室の退居毎に、住宅からオフィス、SOHOへのリノベーションを進めてきました。竣工から30年以上が経て、変化の早い原宿周辺では、アパレル関係、デザイン関係などの業態の方も多くなり、そのような感度の高い方々へ向けて、新築には無い空間の質を提供していく事を目指しました。既存の天井や間仕切りは全て解体し、シンプルな水回りの配置によって大きなワンルームに"手前"と"奥"をつくりだし空間を分節しています。建物のデザインコードとして、「既存を活かす」という事は、共用部、専有部ともに変わりませんが、各室毎に特徴を持った素材や形を、面的にデザインしていく事により、ワンルームという単純な構成の中にも、動きによる心理的な変化と、間仕切りに因らない領域分けがなされるデザインとしています。外観からは想像できない、新鮮な驚きを感じられるよう各室毎の取り組みをしています。
一級建築士
辻 昌志MASHASHI TSUJIhttps://tsuji-office.com/
1982年 兵庫県生まれ
2004年 大阪芸術大学建築学科卒業
2005年 川辺直哉建築設計事務所入所
2013年 辻昌志建築設計事務所設立
2016年 東京大学生産技術研究所 特任研究員
受賞歴
2018年 グッドデザイン賞受賞
2020年 グッドデザイン賞受賞
2020年 東京建築賞 新人賞受賞
東京建築賞 共同住宅部門優秀賞受賞
2022年 グッドデザイン賞受賞
LOCATION
SPEC
物件名 | グレース原宿 |
---|---|
所在地 | 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-8-3 |
交通 | 副都心線「北参道」駅徒歩4分、JR線「原宿」駅徒歩10分 |
構造規模 | 鉄筋コンクリート造 地下1階地上3階建 |
総戸数 | 9戸(54.59m2~58.58m2) |
竣工 | 1990(平成2)年4月 |
設計 | 株式会社アートテック東京事務所 辻昌志建築設計事務所 |
施工 | 松井建設株式会社 |
設備 |
専有設備: 共用設備: |
CONTACT
PROPERTIES