敷地は吉祥寺や渋谷へのアクセスも良い、利便性と落ち着いた住宅地の雰囲気が同居する井の頭線三鷹台駅にあります。周囲には住宅が建ち並んでいますが、３面が道路に接しているため近接した建物が無く、良好な距離感が保たれています。この場所のもつ周囲との距離感を大切にしながら、各住戸は角部屋になるように配置され、ゆったりとしたテラスを設えました。

共用部の床仕上げは玄関を介して各住戸のテラスと繋がり、テラス・室内・共用部の関係が流動的になることで風の通り道が生まれ、テラスや共用部が生活に取り込まれた豊かな日常を演出してくれるはずです。

建物外壁面の仕上げは白をベースとした明るく柔らかな色味で、同色の細い縦のルーバーが、テラスの周囲に緩やかな境界面をつくりだします。ルーバーは外部との視覚的関係を調整するため、その間隔を変化させながら配置され、外観はパッチワークのように外壁面と連続し、まるで羽衣を纏ったような軽やかな佇まいです。

柔らかい日差しが木漏れ日のようにテラスに差し込み、心地よい開放感が生まれることでしょう。